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「どっちつかずなところが自分たらしめている」
Le Makeupが境界線上から放つ音、言葉、微熱

23 October 2020 | By Daiki Takaku

今年の夏を目前にした6月26日にデジタルと僅かな数のカセットテープでリリースされていたLe Makeupこと井入啓介によるファースト・ソロ・アルバム『微熱』がこのたび国内だけでなく世界的にも影響力のある関西は南大阪のレーベル《エム・レコード》(EM Records)からCDとしてリリースされる。パンデミック以降で迎えた初めての夏、感染を避けて家の中で1人、浮かび上がる経済格差や「Black Lives Matter」、ジェンダー・ギャップなどの諸問題について、自己批判と怒りと無力感に苛まれながら悶々と考えてはくたびれ、考えてはくたびれ……ときには音楽の中にある言葉にも疲れ、目を逸らしてしまう瞬間さえあった。そんなとき、この『微熱』というアルバムはまさしく、その言葉をもって大切なことを思い出させてくれた。人間と環境。記憶と痕跡。その狭間から溢れる共に生きることの美しさと苦しさ。そしてポリティカル・コレクトネスが本来持つはずの豊かさ。それらが当然のように、ただただ生活の中にあるということ。

まさに《エム・レコード》が「後世に残すため」という力強く付言するように、長く人生に寄り添う普遍的な力を宿した作品がパッケージ化されることはもちろん、歴史的な傑作となったフランク・オーシャン『Blonde』を通過した若きDIYエレクトロ・プロデューサー/シンガーが描く、その類稀な言葉と音の連なりを歌詞カードを眺めながら始めから終わりまで堪能できることが素直に嬉しい。

このCDリリースのタイミングで取材に応じてくれたLe Makeupは、制作の流れからそこに臨む姿勢、影響源や憧れまで、デジタルリリースから幾分か時が流れたのもあってか、これまで明確に言及してこなかったことについても、自らを冷静に俯瞰しながら丁寧に言葉を紡いでくれた。元々プロデューサーとしての活動を中心としていた彼がなぜ言葉を選び、歌うことを選んだのか?どのようにこのクィアで普遍的な感性を宿した傑作は生み出されたのか?CDを手に取った方は無論そうされることと思うが、ぜひ全曲を通して聴いた後にお読みいただければ幸いだ。
(取材・文/高久大輝 協力/岡村詩野 写真/Dove)


Interview with Keisuke Iiri(Le Makeup)

――デジタルでのリリースから少し時間が経ちましたが周囲のリアクションはいかがでしたか?

Le Makeup(以下、L):結構好意的というか、聴いてくれる人が多くて嬉しいです。18曲で長いし、奇を衒ったようなアルバムではないし、18曲全部通して聴いてやっと良くなっていくものやと自分でも思っているので、そこに対して不安はあったんですけど、こういう時代でも通して聴いてくれるんやっていう驚きもありました。それこそ米津玄師さんとか有名な人のアルバムを通して聴く人は全然いるやろなと思うけど、自分みたいな名前も知らんかったアーティストのアルバムを通して聴くっていう人が結構いることに希望が持てましたね。ただ、もっと聴かれたいです。

――6月24日に既に配信および限定でカセットテープでリリースしていた『微熱』が今回《エム・レコード》からCDでリリースされます。これはどのような経緯からですか?

L:配信のリリースの段階では自主制作で、別に誰か制作に他の人が入っているわけではなくて《+809》っていうレーベルを通して配信だけやってもらっていて。《エム・レコード》はコンピ盤の『S.D.S=零=』に参加させてもらって、そこから《エム・レコード》の江村さんと話すこともあって、その上で『微熱』を聴いて誘ってくれたって感じですね。カセットテープって言っても自分で刷っていて20本くらいしか売ってないんで、ほぼ配信のみって感じでしたし、CDにはしたいと思ってたけどCDを出したこともないし。最初の段階で自分たちでCD作って売るって考えもあったんですけど、在庫を抱えるリスクとか、そんな売れへんやろなとか自分でも思っていたり、諦めていた部分もあったので嬉しかったですね。

――個人では難しい部分もありますよね。

L:そうですね。たぶんちょっと売ってとかならできると思ったんですけど、流通のことも考えると1人でやるのは大変かなとか、家に帰ってきてずっと在庫の山があったらどうしようとか思ったりして、こういう話をいただいて二つ返事でって感じでした。

――CDに付属するブックレットには英訳されたリリックが載ります。

L:それも《エム・レコード》から提案してもらったんですけど、海外で聴いてくれている人もいますし、僕の今まで出してきた作品に比べたら歌詞への比重が大きくなっていると思うので、何を歌っているか知って欲しいという気持ちもあって。だからそれも嬉しいですね。

――過去に海外のレーベルからリリースもありましたし、とても良い試みだと思います。制作時まで遡りますが『微熱』はどういった流れで曲が集まっていきましたか?

L:まずこのCDにボーナス・トラックで収録される「台風」って曲があるんですけど、それを作ったのがたぶん最初で。はじめはアルバム・タイトルも「台風」にしようと思っていたくらい『微熱』の出発点になった曲なんです。結局配信には入ってないんですけど、その曲の「台風」ってワードとか歌詞の部分以外に、音の部分でもシンプルなベースとドラムが軸でギター、ストリングスっぽい音が入ってきたり、その「台風」って曲の音の質感を土台にして全部作っていた感じですね。音の数とか、全編的に同じ楽器で作っているというか、バンドではないけど音でバラエティを持たせるんじゃなく……。

――コンセプトというか、ある種の制約を課すような?

L:そうですね。このアルバムで使う楽器、言葉、メロディー、曲の運び方を最初に決めてしまったというか。

――では「台風」ができてからは順調に曲作りは進んでいきましたか?

L:いやそれが全然出来なくて(笑)。「台風」ができた後に「台風」みたいな曲というか、音とか言葉とかニュアンスはいっしょだけど完成させていない、8割くらいできているような曲がアルバムを作れるくらいあって、それをまた土台にして作ったような感じです。だから『微熱』に入っている18曲中12曲くらいは今年に入ってからできた曲ですね。

――今年になってから作った曲も多いということですが、ご自身から見てコロナの影響は作品に表れていると感じますか?

L:コロナがあって作品は変わったと思います。それが起こってから作った曲も結構あるし、直接的ではないけどコロナがあった上で書いた歌詞も入ったりしています。ただ、完成したものは確かに変わったけど、最初に思い描いていたものと全く違っているというわけでもないですね。

――同じ言葉や似た言葉が全体に散らばっていることでメタ的な構造を感じさせるとも思います。これは初めから意図があったものですか?

L:それはあったとも言えるけど、そこまでではなくて。たしかに作為的に同じ言葉だったり、繋がりを持たせたりしたことはしたんですけど、歌詞を書くというより、言葉といっても自分が言える言葉を選んでいったというか。多様性のある人間模様のようなものは自然と出た感じです。

――『微熱』の中では「エイ」という言葉が印象的でした。新曲の「Touch」では「ドラゴン」という言葉も出てきます。こういったある種の抽象的な言葉にはどのようなイメージを託していますか?

L:正直なところ、自然に出た言葉ではあるけど、自分の中にはバランス感覚のようなところもあって。具体的な言葉と非日常的な言葉のバランスというか。あとは自分の曲作りにおけるプロデューサーとして立ち位置から音にあった言葉を選んでいるという感じですね。そのあたりは言葉遊び的な感覚もあるかもしれないです。イルカだったら嫌やし、みたいな(笑)。

――『微熱』の中には記憶に関する言葉もたくさん出てきます。以前TURNで玉名ラーメンさんにインタビューした際に彼女は「忘れたくないから音にしている、言葉にしている」と話していました。Le Makeupさんにも記憶を保存しておくことへの使命感や責任感のようなものはありますか?

L:責任感はないですね。今の段階では自分の記録とか記憶。『微熱』に関しては自分の記憶というか自伝ではないけど自分の歩いてきた道の軌跡というか。そんなええもんじゃないですけど。生活している中での、大したことではなく機微、人と人の心のちょっとした動きみたいなものを描くというのがテーマでもあったので、記憶とかは記しておきたかったという感じですね。まさに玉名ラーメンがいってたことのような。別にアルバムを作らなくても、音楽を作らなくてもいいわけじゃないですか。自分が作らなくても誰かが作るし。じゃあなんで自分がやるのかっていったら、残すしかない、これをアルバムとして出さないと次に行けない、というだけの話ですね。

――音楽を作ることが区切りになっていると。

L:僕の場合は音楽がそういうものという感じですね。このアルバムを完成させないといけないと思ったのは「台風」を作ったときですね。

――抽象的ではありますがすごくパーソナルな内容になっていると思います。自分のことを引き受けて歌うことに葛藤はありましたか?

L:葛藤はあったと思います。最初はインストゥルメンタルしか作っていなかったし、曲調も作風も自分で変えたつもりはないけど最初と比べると結構変わっていると思うんですよ。だから歌おうと思って歌ったときに何を歌うか、曲を作ったりする人だともしかしたらわかりやすいかもしれないですけど、僕の場合は歌えること、歌っていいことが少なくて。例えばラブソングは歌えないとか、こういう言葉は使えないとか、そういうことがすごく多くて。それがだんだん開けてきてやっと自分のことが歌えるようになったかなという感じです。

――作中で「この言葉もただの音さ」から「この音は肌で、この言葉は僕の血だ」と大きな価値観の変化があります。過去の自分の価値観に区切りをつけて進んでいく契機になったできごとはあったんですか?

L:うーん、アルバムの制作自体がそのはじまりという感覚で。アルバムを作っている中で変化が起きていたのかもしれません。

――制作自体がそのタイミングになっている?

L:2018年の夏に大阪が台風の被害にあって、そのとき旅行に行っていて海外から帰ってきたんですけど、大阪が結構荒廃していて。軽いかもしれないですけど、なんか「終わってんなー」みたいな、公園とかもぐちゃぐちゃになっててすごいなと思って。そこから始まりというがテーマです。台風の被害がどうこうというわけじゃなくて、自分の中でなぜかわからないけど区切りがついた瞬間でしたね。そういう自然の災害とかって予測できないし、明日とか、この何秒後とかに起きるかもしれないじゃないですか? いつ何が起こるかわからない。そんな想いがベースになっているかもしれないです。

――卒論の題材として、エドワード・ヤン監督の名作映画『クー嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」を取り扱ったとのことですが、『微熱』にも同映画と似たタッチを感じます。初めから長く愛される作品にしようという意識はありましたか?

L:そうですね、最初からこのアルバムはすごく個人的なものになると思っていたし、自分でもパッとしたものではないこともわかっていて。派手なものではないから、バズとかそういうものとは無縁のものになるやろなと思っていたけど、それでもそういうものを作りたかったんです。クラブ・ミュージックとかって消費的というか、移り変わりも激しくて。もちろん中にはずっと聴かれるもの、いいものもたくさんありますけど。自分はDJもやるし、自分でそういう消費されるもの、消費して欲しいものも出してきたし。でもやっぱり、そうじゃないなと思って作ったものですね。ずっと長く聴かれたいです。だからそれを考えての音作りもしているし、ギターとか、ピアノとか、ストリングスっぽい音とかを軸にした部分もありますね。

――改めて『微熱』に影響した作品、横に並べて聴いて欲しい作品などはありますか?

L:人生においてめちゃめちゃ影響をされているのがジャム・シティの『Dream A Garden』(2015年)ていうアルバムで。人生で1番重要な作品と言ってもいいぐらいかもしれないです。ちょっと前までは影響を受けすぎていてあんまり言いたくなかったんですけど、それぐらい大事な作品ですね。

――音の面はもちろんだと思いますが、音以外の面ではどこに影響を受けていますか?

L:音はもちろんめっちゃ影響受けてるんですけど、音以外ではジャム・シティの音と政治性の関係というか。ジャム・シティがいなかったらそんな政治のこと考えたりしなかったのかなと思うくらい。

――それは描き方の部分でしょうか?

L:そうですね、生活に対する視線というか……。

――「政治」というと堅苦しいイメージがありますけど、それを生活とつながっているものとして捉えているということ?

L:ああ、そう! まさにそうで。何かのインタビューで、一見自分たちとは関係ないように思えるけど、外に出て電車に乗るだけで広告とかがいっぱいあって、目を背けられないじゃないですか?そういうのが目に入ってくるだけでも政治とかが影響している、というようなことを言っていて、それを読んでハッとして。そこから制作に対する姿勢も変わったと思います。

――とりわけコロナ禍では 「Black Lives Matter」や経済格差、ジェンダー・ギャップなどについて考える機会も多かったと思います。そのような問題に対する意識もありましたか?

L:僕は直接的な活動をしてるわけではないです。でもそういった問題については常々注意を払っているというか、考えてはいます。でもなかなかリアルに関わりがある人たちとそういうことについてうまく話すことができなかったりとかうまく言葉にできなかったりとか。そういうふうに1人で考えながら生活していく中で歌っている歌という感じです。だから直接的にそういうことを歌っているわけではないし、自分の中でも消化出来てないとか自分でもわかってない部分があるし、それについて歌っているわけではないけど、でも僕が選んだ言葉だから、世界でどんなことがあってとかは必ず反映されているしという感じです。そういうこともテーマではありました。

――《エム・レコード》の『微熱』の購入ページにはフランク・オーシャンの名前もあります。彼の作品から影響はありましたか?

L:正直答えづらいところでもあるんですけど、さっき言ったジャム・シティの『Dream A Garden』がひとつ自分の人生においてすごく大事な1枚だとすると、次に来るのが『Blonde』(2016年)ってくらい好きな作品なんで。『Blonde』が良いとか、誰でも知ってるからわざわざ言わないですけど(笑)。あのアルバムは僕的には今出ている中で最新のクラシックって感じなんですよ。一生聴き続けるアルバムだと思うんで、そういうのを作りたかった。かといって具体的に『Blonde』に寄せてこういうことをしたってことはあんまりないかな。ツイッターとかでエゴサーチしたら『微熱』を説明するときに『Blonde』とか小袋成彬さんの『Piercing』とかを挙げて書かれてたりするんですけど、そこまで意識はしてないですね。

――聴いた後の感覚は近いものがあるように感じます。聴くたびに別な面に気がつくような。

L:そういう方向性ではたぶんめちゃくちゃ影響されてると思うので、具体的な音にはなってないですけど、それらを並べて挙げてくれるのは本当に光栄だと思ってますね。

――フランク・オーシャン『Blond』もそうですし、ジャム・シティ『Dream A Garden』もどこかシンガー・ソングライターとしての感覚があるように感じます。曲を書くときは言葉と音のどちらが先に出てきますか?

L:『微熱』に関しては使う言葉を書き溜めて、そこから出発したんです。というのも初めから歌とか言葉をメインに置いた作品にしようと思ってたので。でもその言葉を絶対使うかというと違っていて、やっぱり僕はトラックメイカーで、曲を作る方の人間ていう意識はあるから、音にあった言葉を選んでいくっていうのが1番大きいです。音があった上でそこにどんな言葉を乗せるかを選んでいく。僕の曲はあまり言葉が詰まっていないと思うんですけど、それは言葉だけでなく全体像で伝えたいというか。

――やっぱり順番としては音が先ということですかね?

L:うーん、そうとは限らないんですけど、本当は同時がいいですね。同時がいいし、同時に出た曲が残っているような気がします。

――ジャム・シティにとっての《Night Slungs》やロンドン、フランク・オーシャンにとっての《Odd Future》やLA、というと大げさかもしれませんが、現在拠点にしている関西のミュージシャン同士のつながりや、関西という土地、あるいはtofubeatsさんに代表される関西のDTMの系譜はご自身のアイデンティティになっていたりしますか?

L:ありますね。それこそアルバムの歌詞にもたぶん大阪の人にしかわからないような土地の名前とかもでてきたりしていて。レペゼンというまでの感覚はないですし、意識的にではないけど、ヒップホップからの影響もあって、自分の育った土地を歌うとか環境を歌う精神のようなものは自分も持っています。もし自分が他のところに移ったとしても大阪とかが題材になるんじゃないかなとも思いますね。アーティストと土地って大事なものだと思うし、やっぱり生活してることが曲になったりするから。切っても切れないというか。さっきの政治の話ともいっしょで、すべて自分からでたもの、他人から聞いた話を歌ってたとしても自分を通したものなので、自分がどこに目を置いてるかがすごく大事な要素ですね。自分が曲を作る上では。

――ちなみにこれからも関西を拠点にしていくことにこだわりなどはありますか?

L:別にこだわりはないですね。でも日本で音楽やるなら大阪がいいとは思っています。やっぱり東京が中心なんで(音楽を)仕事とかにはしにくいとは思うけど。音楽をやるってことだけを考えたら一番いい場所やなとは思います。

――関西はシーンが凝縮されているイメージがあります。

L:東京以外だったら日本中にあると思うんですけど、物価とかも含めて住みやすさがあった上で、音楽をするための場所があって、音楽が好きな人がたくさんいて、その歴史もあるってことを考えたらすごいいい場所なんかなと思います。実際に僕とDoveは『微熱』を出してからベルリンに1年間くらいいこうかなと思っていて、準備もしていたんですけど、コロナで行けなくなってしまって。だから大阪に固執しているわけではないんです。

――どうしてベルリンなんでしょうか?

L:レーベルの関係とかで知ってる人はいたりはするんですけど、めっちゃ友達がいるとかではなくて、環境を変えられたならっていうのが大きいかもしれないですね。

――もしかしたらこれから別の国で活動されるかもしれないということですね。Le Makeupというアーティスト・ネームもフェミニンですし、アルバム自体もクィアなものですよね。ジェンダーギャップなどに対する働きかけは結果としてそうなっているだけではなくて、活動の中で自分の武器、あるいはミッションになってきている実感はありますか?

L:実感はないですね。自分が学生の頃とかずっと境界線の上にあるものを好んで聴いていたり、境界線上にあるものが好きだったからっていうのが大きいと思います。ただ性別に囚われないとか、俺はジャンルに囚われてないって歌うのは違っていて……それって何も考えてないだけないんじゃないかって自分は感じてしまうので。性別だけじゃなくて、そういうものの境目を知った上でその境界線上にいたいと思います。もし自分のアーティスト性があるのだとすれば、そういったバランス感覚だと思っていて。そういうどっちつかずなところが自分たらしめているんじゃないかなとも最近は思えています。

――境界線の上は居心地はいいですか?

L:いいですね。今いれてるのかわからないけどDJするときもライヴするときもだいたいのイベントで結構浮いてるから(笑)。それがいいかなって。ただ天邪鬼なだけかもしれないですけど。

――なるほど。

L:まあ、こんなこといってると自分が自然にクィアな存在に近づいているみたいに思われるかもしれないですけど、やっぱりただ自分がそういうクィアな存在が好きだったからそういうものに憧れているだけです。

――Doveさんと運営するレーベル《PURE VOYAGE》で今後目指すものなどはありますか?

L:自分の作品とDoveの作品以外は正直まだリリースできていないので、そこはシンプルかもしれないです。ただ単にいいものを出すっていう感覚ですね。

――自分たちで曲を作ってリリースしていくのもあるし、いいアーティストがいたらピックアップしていくような?

L:それはしたいですし、これからリリースもしていきます。この記事がでるときにはもうCristel Bereっていうアーティストのミニ・アルバム『Mima』が出てると思います。東京のアーティストでアンビエントとかをやっているTakaoさんのバックバンドとかに入っていたりする人でポップスなんですけどすごいいいと思います。《PURE VOYAGE》のカラーとしてはそういう自作のエレクトロ・ミュージック、DIYポップス的なものを取り扱っていこうと思ってますね。

――ちなみに新曲「Touch」は楽曲オーディション、100byKSRにエントリーしてリリースされました。

L:もちろんリリースできて嬉しいんですけど、あえってっていうよりは制作費がでるのでそれに釣られてっていうのが大きいかもしれないです(笑)。

――「Touch」の中で「微熱はまだ下がっていない」と歌っていますが、ご自身の今後の活動の予定などについて教えていただけますか?

L:今はちょっと何名か他の人といっしょに作っているので、今はそういうところから刺激をもらいつつ色々を経た上でソロもやっていこうかなと思ってます。

――直近ではTohjiさん、釈迦坊主さんと出演するイベントも控えていらっしゃいます。

L:Tohjiや釈迦坊主さんとかを聴いているのって10代のイメージがあって、僕の曲とか聞いてくれてる人って少ないと思うので、そういう若い人にも聴いて欲しいですね。あと1人で楽しんでほしいっていう思いもあって。共有せずに自分だけで、別にツイッターとかに上げなくていいから、聴いてて欲しいなと思いますね。

――改めて、今回CDを手に取ったリスナーの方へ何を伝えたいですか?

L:とりあえず聴いて欲しいですね。CDって1曲目から流すから、今回リリースできるのが本当に嬉しくて。僕はそういう風に聴いて欲しいと思って作ったので。だからこれで初めて聴いてみようと思った人も1曲目から19曲目まで通して聴いて欲しいです。1曲でサクッと聴いて捨てるには勿体無いアルバムやとは思うんで、そこはちょっと自信を持っています。1枚我慢して聴いて欲しいです。


<了>




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Le Makeup

微熱



日本語・英語歌詞掲載/24頁ブックレット封入/通常ジュエルケース

LABEL : エム・レコード(EM Records)
RELEASE DATE : 2020.10.23(CD)


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エム・レコード(オンライン・ショップ)

Bandcamp アーティスト・ページ
Le Makeup Bandcamp


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【REVIEW】
Le Makeup『微熱』
http://turntokyo.com/reviews/binetsu/

Text By Daiki Takaku

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