FEATURES : 16 March 2019

Say Sue Me

Get To Know Korean Indie Representative Band Say Sue Me!

By Daichi Yamamoto

FEATURES : 16 March 2019

Say Sue Me

Get To Know Korean Indie Representative Band Say Sue Me!

By Daichi Yamamoto

初の単独来日公演間近!コリアン・インディの代表バンド、Say Sue Meを知る!

韓国・釜山を拠点とする4人組インディ・バンド、Say Sue Me(セイ・スー・ミー)の初の単独来日公演が、約3週間後に迫っている。世界的にアジア系のアーティストに注目が集まる昨今、彼らのことは、ミツキ、ジャパニーズ・ブレックファストなどアジア系のインディ・アーティストと並べてもいいし、韓国のメインストリーム=K-Popへのオルタナティブと考えてもいいかもしれない。だが、それ以上に彼らはそんな見立ても必要としない、ただただインディ・ロックを直向きに愛する、歴史の正統な後継者だ。韓国が生んだ新たなインディ・スターを5つのポイントから注目してみよう。(文:山本大地)

1. 韓国大衆音楽賞で2部門受賞!K-Indieの代表バンド
2014年のデビューからまだ歴史の浅いSay Sue Me。しかし、韓国国内のインディ・シーンでは既に確かな支持を得ている。その最たる例が、先月行われた韓国大衆音楽賞にて最新アルバム『Where We Were Together』が、5部門ノミネートの末、見事最優秀モダン・ロック・アルバム、最優秀モダン・ロック曲の二冠を獲得したことだ。このアワードは他の多数の韓国の音楽アワードとは異なり、セールス等の成績に囚われず、アンダーグラウンドのアーティストも評価してきた実績もある。Say Sue Me=最新の韓国インディ・シーンの代表バンドなのだ。

2. インディ・ロックへの直向きな愛情
Say Sue Meのバンド・サウンドからは、どうにかヒップホップやEDMを経由した今のポップの音に対峙しようなんていう、無理な背伸びは聴こえてこない。その代わり真っ先に連想したくなるのは、ペイヴメント、ソニック・ユース、ヨ・ラ・テンゴ…など今からすれば決してハイファイではない90年代のオルタナティブ・ロックのバンドたち。つまり、その音はただただ直向きにインディ・ロックへの愛で溢れているのだ。

また、その音の表情は幅広く、時にハードコア・パンク的などう猛さがあれば、シューゲイザー譲りのノイジーな音に身を染める瞬間もある。一方で『Where We Were Together』のリード曲「Old Town」を始め、軽快なリズムの楽曲で聴かせる60年代のサーフ・ロック的な爽やかさも忘れちゃいけない。気の合う仲間が集まり一緒に音を鳴らし、感情をぶつけ合う。時代が時代でも決してブレないインディ・ロックへの熱が彼らを走らせる。

3. チェ・スミの歌声で完成するバンドのケミストリー
バンドの魅力はインディ・ロック愛溢れるはサウンドだけではない。その立ち姿から一見大人しそうに見えるボーカル・ギター、チェ・スミの歌は、メランコリーで、ナイーヴでいて、時に倦怠感もある。同時代で並べるなら、カナダのインディ・ポップ・バンド、オールウェイズのモリー・ランキンや、コートニー・バーネットがいいだろう。それもそのはず、チェに関しては偶然喫茶店で居合わせた他の3人のバンド・メンバー(彼らは高校時代からの友人だ)が彼女の話し声を聞いただけで、直ぐにバンドへ誘うことを決心したというエピソードを持つ。Say Sue Meは「この4人ならでは」のケミストリーで成り立っているのだ。

4. 生まれはソウル・ホンデではなく、釜山
インターネット時代の2010年代といえど、どこで生まれ育ったかという出自がアーティストの作品性に影響を少しも与えないとは考えづらい。活動拠点から事務所など何から何までソウルへ一極集中しているといって過言でない韓国の芸能産業。それは、インディ・ミュージック・シーンについても大きく変わりない。美術・デザインの名門、ホンイク大学周辺の地域=ホンデのシーンは「Party 51」で映画化されたほどで、ヒョゴや、惜しくも昨年末解散宣言をしたチャン・ギハと顔たちなど、メインストリームでも人気を獲得しているバンドを輩出した。

一方で、Say Sue Meの5人を育てた都市、釜山(最近なら映画「ブラックパンサー」のロケ地で使われたことをよく覚えている)は、産業的にも、ライブ・ヴェニューなどの環境的にも、ソウルほど頑丈なコミュニティが形成されていない一方、ソウルからは遠く離れた場所ならではのルールに縛られない柔軟なムードもあるはずだ。それはSay Sue MeがK-Popとも、ブラックやダンス・ミュージックと溶け合うソウルのバンドたちとも異なる音楽性になったことと無関係ではないかもしれないし、彼らの重要なバックグラウンドに思える。

5. 英レーベル、《Damnably Records》と契約、グローバルに羽ばたく
Say Sue Meはファースト・アルバム『We’ve Sobered Up』、2014年のEP『Big Summer Night』を通じて、韓国のシーンで大きくなる前に、欧米のインディ・ロック・ファンにも届いた。2017年、ロンドンのレーベル、《Damnably Records》と契約すると、『Where We Were Together』でBBCのインディ/オルタナティブ・ミュージックにフォーカスしたラジオ局、BBC Radio 6 Musicのプレイリストに選ばれたり、NXP、Pitchfork、Stereogumなどアメリカのメディアでも相次いで高評価をされている。その実力がグローバル・レベルで証明されつつある中での来日となる、今回の公演はプレミアものと言っていいだろう。


Say Sue Me Live in JAPAN 2019

2019/04/05(金曜)
TSUTAYA O-nest
OPEN 19:00
START 19:30
ADV ¥3,900(ドリンク代別)
http://www.tugboatrecords.jp/6951


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